第1話「生徒会選挙」

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 神立マルディアス学園には、デス、サルーイン、シェラハの魔性三姉妹がおりました。

サルーインちゃん「ついに来たか・・・この日が・・・」
デスちゃん「生徒会戦は穢れた学園を浄化するための選挙よ」
シェラハちゃん「この季節になると悲しいことを思い出すわ・・・
      学園を心から思って生徒会長に登りつめた将来有望な男子学生の話。
      規律ある爽やかな学園にするために学園内異性不純交際禁止の
      校則を作ったのだけれど、黒髪の超絶絶世美女生徒に一目惚れして、
      生徒会長の座も生徒達の信頼も全て投げ捨てて愛を選んだのに、
      こっぴどく振られた上校則違反で退学になって廃人になったの」
デスちゃん(黒髪の超絶絶世美女って自分のことだろ・・・・・・)
サルーインちゃん(黒髪の超絶絶世美女って私のことね♪・・・
      でもそんなことした覚えあったかなあ)
ワイルちゃん「失礼します三姉妹さま、
       サルーインちゃんさま、校舎裏にてお呼び出しの手紙がございました」
サルーインちゃん「またなの!ラブレターなんていつものことじゃないの!捨て置け!
      ・・・アハ、でもまあ退屈だから行ってやらんでもない♪」
デスちゃん(本当はいい気になってるんだろ・・・・・・)
シェラハちゃん「ラブレターと聞くと悲しいことを思い出すわ・・・
      学年一位の成績の男子生徒に憧れの黒髪の超絶絶世美女生徒から恋文が来たと思ったら
      白紙の宿題プリントだった話」
 サルーインちゃんの下駄箱に毎日あふれるほどのラブレターが入っていることは事実でした。
 そんな大量のラブレター見てられないわ!と、サルーインちゃんはミニオンちゃん達に
 選別させていたのですが、そのラブレター群の半分がカミソリ入りであるためだとも
 まことしやかに囁かれていました。その噂の発生源は辿っていくと突然プツリと切れるのでした。
 これで噂の火の元が誰だかおわかりになるでしょう。しかし実際事実でもありました。
 サルーインちゃんは鬱陶しいと言いながら足取り軽く校舎裏に向かっていきました。

フラーマ先生「・・・時が来ようとしているのよ・・・サルーインちゃんが立候補する時が・・・」



ミルザくん「ふう・・・疲れた・・・今日は33ジュエルか・・・学食のインパラスープが飲めるな♪」
 今日もバイトバルハルモンスターを済ませてきた貧乏奨学生・ミルザくんは騎士団寮へと帰る
 道のりで校舎裏を通りかかりました。そこでミルザくんは憧れの超セレブ美人お嬢様・Sっぽい
 サルーインちゃんの姿を認め立ち止まりました。
ミルザくん(はっ!サルーインちゃん・・・今日も一段と麗しいSっぷり・・・ハアハア)
 Mのミルザくんがハアハアしていると、もう一人人影を認めたので、
 ミルザくんは木陰にそっと身を隠しました。

クジャラート組生「す、す、好きですサルーインちゃん!」
サルーインちゃん「・・・はっ!この超セレブに告白する気か?お前達男子生徒など
      生徒会に金を搾り取られるだけの、ただの一文無しではないか!」
クジャラート組生「生徒会なんて関係ない!一文無しだってなあ、やり方次第で
      なんでも出来るんですよ!セレブと恋に落ちることだって!?」
サルーインちゃん「なんとでもおっしゃい!所詮男子生徒など私に票を入れるためだけの
      道具に過ぎないわ!では私の出馬の舞台へ!」
 サルーインちゃんは男子生徒を颯爽と振ると、モデル歩きでさっさと帰って行きました。
 木陰で覗き見していたミルザくんは、手酷く罵られた男子生徒を羨ましく思いハアハアしながらも、
 手の平の中の33ジュエルをじっと見つめました。
 サルーインちゃんの「一文無し」という言葉が耳に響きます。インパラスープが霞んでゆきました。



 そんなミルザくんの肩をポン、と叩いた人がいました。現生徒会長、皆の人気者エロールちゃんでした。
エロールちゃん「生徒会選挙が近づいています。このままサルーインちゃんが生徒会長になり
      学園の全男子生徒は再びサルーインちゃんのとりこになってしまうのでしょうか・・・?」
ミルザくん「えっ!!!(ライバル大量発生!?)・・・そ、そんなことは絶対にさせない!!」
エロールちゃん「・・・サルーインちゃんはタカビーながらも理想の高いお高くとまったセレブです。
      普通のお金持ちやイケメンには転ばないでしょう・・・あなたは生まれながらの
      相当の貧乏ですね、あなたのような極貧民にサルーインちゃんは目もくれないでしょう。
      ただ、世間に噂される絶大価値があるという10個の宝石「運命の赤い糸石」を
      手に入れれば世界一お金持ちになれるし、運命の赤い糸パワーでサルーインちゃんと
      結ばれることが出来るかも知れません。10個の宝石は学園の各地に金庫番をつけて
      生徒会ちょ・・・誰かが隠したといいます。その金庫番を倒し更にそこで
      殺してでも奪われなければ・・・なかなか難しいでしょうね」
 エロールちゃんは微笑みながら「わたくしはこの学園、この街の全てを愛していますわ」という
 決めゼリフをミルザくんと共に残して去ってゆきました。
 ミルザくんはバルハルモンスターの33ジュエルを握り締めました。
ミルザくん「・・・全学園男子生徒のチャンピオンとして、サルーインちゃんを押し倒す!・・・
      じゃなくて生徒会長就任を阻止する!」
 ミルザくんの宣誓は木陰でスポットが当たっていました。しかし更に木陰で盗み聞きをしている
 奴らがいたのです。そう、彼らミニオンちゃんたちです。



ヘイトちゃん「ヒィッヒェッヒョ、聞いちゃった聞いちゃったアアぁひゃあ〜☆※★
       運命の赤い糸石だってヘェーェ〜〜×○罰◎!いやん私も欲しイイィ〜=
       ヘェイトもあの人といやんあひゃんあひゃひゃはyほさじょいお」
ワイルちゃん「バカ言ってないで下さいヘイトちゃん。サルーインちゃんを阻もうとする
       邪魔者が現れたのですよ、断固阻止せねば!・・・しかしこれは考えようかも知れませんよ、
       私達が先にその石を手に入れれば・・・つまらぬ邪魔立ては阻止でき、更に
       私達からそんな宝石をサルーインちゃんにプレゼント出来る・・・♪」
ストライフちゃん「騎士団寮の貧乏奨学生ミルザか・・・ふん、たかが虫けらが大それたことを・・・
       ふん、なかなか考えるじゃないかワイル。それにたとい先に手に入れられなくとも・・・
       殺してでも奪いればいいだけのことクックック・・・
       そしてそんな高価な石をサルーインちゃんにプレゼントすれば更にサルーインちゃんの
       セレブ度は上がり・・・」
ヘイトちゃん「あぁのにぃっくきエロールちゃんの家柄もハルかに凌ぐことがでェきるる!!!」
ミニオントライアングル「トライアングルフォーメーション!イクゾー」

 こうして恋するミルザくんと忍び寄るサルーインちゃんの僕達の激しい攻防が幕を開けたのでした・・・


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