幕間劇「エロールの卑劣な罠?」

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アディリスちゃん一行に一仕事まかせたエロールちゃんであるが
何も他人にばかり仕事を任せている訳ではない。
会長選挙で再び勝利を収めるべく、学園内に使える味方を増やすため
大小様々な策を練ってはそれらを進めている。



今日もまた、強い味方を求めて、学園舎の屋上に足を運ぶ。
立ち入り禁止のドアを勝手に開け外に出ると、お目当ての人物が授業をサボって昼寝をしている。
エロールちゃん「こんなところでおさぼりとは、感心しませんわね。ツフちゃん?
中等部の生徒とは言え、甘えは許しませんわよ。」
およそ中等部の生徒とは思えない巨躯を持つ女生徒が、ゆっくりと体を起こしエロールちゃんを睨み付ける。
ツフ「うるさいよ。あたしはこの学園の番長なんだ。どこで何したって良いんだよ。」
何だか無茶苦茶な事を言っているが、エロールちゃんにとって、それは大した問題ではない。
この扱いにくそうな巨獣を自らの手駒とするべく、ここまで足を運んだのだ。生徒指導など二の次である。
エロールちゃん「…まぁ、今日は見逃してあげますわ。ただ、その代わりに 私の生徒会選挙に協力s…」
ツフ「やだよ。」
エロールちゃんの話を聞きもせずにツフが口を挟む。
ツフ「何度も言わせるなよ。この学園の番長はあたしなんだ、あたしが一番偉いんだ。他人の指図なんか受けないよ。」
ふてぶてしい態度でその場に座り込み、そっぽを向いてしまいエロールちゃんの方を見ようともしない。
しかしそんなツフの不遜な態度にもエロールちゃんは動じない。
エロールちゃん「じゃぁ、どうしたら私のお願いを聞いて貰えるのかしら?」
なおも引き下がらないエロールちゃんをちらりと見ると、バキバキと腕を鳴らしながら立ち上がる。
ツフ「しつこいねぇ、聞かないったら聞かないよ。どうして持って言うならあたしを力ずくでねじ伏せてみな!!」
今にも襲いかかってきそうなツフを前に、不敵な笑みを浮かべるエロールちゃん。
エロールちゃん「フフフ…わかりましたわ。では、そうさせて頂きます。」
エロールちゃんの返事を聞いたツフが間髪入れずに飛びかかる…

エロールちゃん(スピアーですわね…、予想通り過ぎてつまらないですけど…まぁ、さっさと終わらせましょう。)
ツフ「いくよッ!!!」
ツフのスピアーがエロールちゃんに命中すると思った刹那、
突如エロールちゃんの身体が強烈な光を放ち、ツフの身体をはじき飛ばす。
ツフ「………ッ!! …な、何なんだい一体?」
吹き飛ばされた身体を立て直し再びエロールちゃんの方を向き直ると、複数の光球がエロールちゃんの周りを漂っている。
3つ…4つ…5つ…、みるみるうちにその光球は数と輝きを増していく。その美しい姿はまさに神…。
エロールちゃん「中等部の生徒に後れを取るような虚弱に、生徒会長は務まりませんことよ。
今ので終わりでしたら、今度はこちらから…」
ツフ「…上等だよッ!!このぐらい歯ごたえが無くっちゃつまらないからね!!」
愛用する戦斧と強靱な肉体を駆使し、次々と強力な技を繰り出すツフ。
屋上はたちまち戦場になり床も壁も柵もあっという間にボロボロになっていく。
しかし肝心のエロールちゃんだけは全くの無傷…。
エロールちゃん(成る程…大きな口を叩くだけの事はありますわね、思った以上です。
でもこれ以上暴れさせておくと、後が大変ですわ。
実力も大体チェック出来たし、早めに決着を付けましょう。)
エロールちゃんの身体を守っていた光球が一掃輝きを増した。
エロールちゃん「遊びの時間は終わりです、行けっ!!スターライトフルショット!!」
幾つもの光球がツフの身体に突き刺さり、再びツフを吹き飛ばす…。
そしてエロールちゃんの身体の周りには再び光球が一つ…また一つと現れる。
エロールちゃん「もうわかりましたわね…、私の方があなたよりずっと…!!?」
勝ちを確信していたエロールちゃんの前に信じられない光景が映る。
たった今倒したはずのツフが何事もなかったかのように平然と立ち上がってきたのだ。
ツフ「何か言ったかい?お楽しみはこれからだよ。」
エロールちゃん(…あの子、身体から青白い煙のようなものが出てる…。
何かの回復術を持っているのかしら?厄介ね…奥の手を使えば倒せなくも無さそうだけど…)

少しの間考え込んだ後、突如光球を引っ込めるエロールちゃん。
ツフ「……?なんのつもりだい?」
エロールちゃん「ツフちゃん、私と取引きしませんこと?」
ツフ「取引き?」
突然妙な話をふっかけられて首をかしげるツフ
エロールちゃん「ついていらっしゃい。」
そう言うと、エロールちゃんツフに背を向けて屋上を後にする。
ツフ「ま、待ちなよっ!!」
いそいそと後を付いてくるツフ…
エロールちゃん(フフフ…、付いてきましたわね。上手くいきそうですわ。)



…屋上を離れ、エロールちゃん等がたどり着いたのは生徒会室。
ツフ「こんな所に連れてきて、何をしようってんだい?」
エロールちゃん「ええと…たしかここら辺に……、あ、ありましたわ♪」
エロールちゃんが部屋の隅っこの物置から、可愛らしいリボンで包まれた馬鹿でかい動物の骨を持ち出してきた。
誰がどう見ても只のゴミだが、其れを見るツフの目は、まるでオモチャ売り場のショーウィンドを眺める子供のようである。
ツフ「な、なんだい?コレ!?」
エロールちゃん(フフフ…案の定食いついて来たわね。身体の強さは予想以上でしたけど、頭の弱さは予想通りですわ♪)
エロールちゃん「これは私がとある高名な魔導師様から頂いた魔法のステッキですわ。コレを、貴女に差し上げます。」
ポイッとツフに向かってそのステッキ(?)を放り投げる。
ツフ「えっ!?ホントにくれるの?いいの?…でも、『取引』なんだろう?あたしは何をすればいいんだい?」
見事に食いついてきたツフを前にほんの一瞬だけダークな笑みを浮かべるエロールちゃん。
エロールちゃん「簡単ですわ。一日に一回、その魔法のステッキを使って遊んでくれればそれで十分ですわ。」
ツフ「…そういえばどうやって使うんだい?このステッキ。」
エロールちゃん「『ダリル・ハミル・アゲラ・サルーイン』って唱えながら思いっきり地面を叩けば、
大きな地震を起こす事が出来ますわ。
出来るだけ大きな声で呪文を唱えて、いろんな所で使って下さいね♪」
ツフ「わかったよ!!ありがとうエロールちゃん!!」
そう言うと、ツフは大はしゃぎで部屋を出て行った。



エロールちゃん「ふぅ…、上手くいったわね。」
???「おい、エロール君。」

突如背後から聞こえた声に驚くエロールちゃん
エロールちゃん「なっ…!!?あ、ガト先生!?」
突然現れたガト先生に驚くエロールちゃん
ガト先生「ああ、驚かせてすまんな。いやぁ、たった今うちのクラスのツフが、この部屋から
ろばの骨振り回しながら嬉しそうに飛び出していったんで何かと思って覗いてみたんじゃよ。」
エロールちゃん「あ、ああ…そ、そうですの…?私は気が付きませんでs…」

ツフ「 だ り る は み る あ げ ら さ ー る い ん っ ♪」

 ズ ド ン ッ !!

ジャキキーン!!チュドドドドドドドドドドドドドドド……………



後日談
エロールちゃん「ガト先生…あんなタイミングで現れるなんて思わなかった。
ツフちゃんのグランドスラムがあんなにヤバイなんて思わなかった。
ツフちゃんがサルーインちゃんの名前を間違えるなんて思わなかった。全て、私の失敗よ……。」

エロールちゃんの卑劣な罠………未決終了。


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